チョイスで放送された「おしっこの悩み」のまとめ

2014年06月07日(土)放送のNHK Eテレ(教育テレビ)『チョイス@病気になったとき』の番組内容をまとめました。テーマは「おしっこの悩み」です。

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その頻尿の原因は“過活動ぼうこう”かも知れません!

おしっこの悩みで一番多いのは「頻尿」ですが、頻尿の目安はどのくらいでしょうか?1日の排尿回数の平均は、昼5~7回、夜0~1回で、これを超えると頻尿と言えるかも知れません。

日本排尿機能学会の推定によると、日本では、4500万人が夜間(睡眠中)に、3300万人が昼間に、頻尿に悩まされています。

頻尿に悩んでおられた方の一人は、勧められて、思い切って病院の泌尿器科を受診しました。最初のチョイスです。頻尿の原因は、ぼうこうが勝手に収縮してしまう“過活動ぼうこう”という病気でした。

通常、腎臓から出た尿は、ぼうこうに溜まります。いっぱいになると、膨らんだぼうこうから脳に信号が送られ、ぼうこうの筋肉を収縮させて排尿します。

ところが、過活動ぼうこうの方の場合は、少ししか尿が溜まっていないにも関わらず、勝手にぼうこうが収縮し、尿意を感じてしまいます。これが頻尿の原因、“過活動ぼうこう”です。

“過活動ぼうこう”なのかどうかを見極めるためには、“排尿日誌”をつけるのがお勧めです。排尿の時間や量、尿意の強さ、水分摂取量など、自分の排尿の状況を示す様々な情報を記録できると良いですが、まずは排尿の時刻と尿量だけでも大丈夫です。

これによって、自分の排尿の回数と量を把握することが大切です。

1日の尿排出量(平均)は1500ml程度で、この位の量がちょうど良いと言われています。しかし、過活動ぼうこうになると、1日の回数は多いけれども、1回の尿量が少なくなります。

“排尿日誌”でそのような状況が確認できれば、“過活動ぼうこう”だ、と判断できます。

先に登場した、頻尿に悩んでおられた方は、思い切って受診した泌尿器科で、“抗コリン薬”という薬剤を処方されました。この薬は、約30年以上使用されている、最も標準的な薬です。

“過活動ぼうこう”では、筋肉を収縮させる“アセチルコリン”という物質が、尿を溜めている途中のぼうこうに作用して、筋肉を収縮させてしまいます。“抗コリン薬”は、この“アセチルコリン”がぼうこうに作用しないようにブロックします。その結果、ぼうこうの過剰な収縮が抑えられるのです。

しかし、“抗コリン薬”を2年間服用し続けても、この方の症状に変わりは無く、むしろ、のどが乾く、などの副作用が出てきました。

そこでこの方は2回目のチョイスをしました。新聞に載っていた「頻尿」の文字が目に留まり、新しい薬が出たことを知ったのです。その薬は“β3(ベータスリー)作動薬”という薬でした。この方は、医師と相談して、この薬も処方してもらうことにしました。
“β3作動薬”には、ぼうこうの筋肉を緩めて広げる働きがあります。交感神経を刺激して、ぼうこうが本来持っている機能を蘇らせる薬です。その結果、ぼうこうの容量が増え、排尿の回数が減るのです。

これら2種類の薬を飲み始めて3ヶ月する頃には、この方のトイレの回数は、健康な人と変わらない回数まで減少しました。ちなみに、薬代は、どちらも、3割負担で1ヶ月1000~2000円くらいです。

自分でも出来る対策があります

とは言え、薬に頼る前に、自分でも出来る対策があります。それは、“骨盤底筋体操”と“ぼうこう訓練”です。

“骨盤底筋体操”とは、骨盤の底にあって、ぼうこうや前立腺、子宮など骨盤の中にある内臓を支えている筋肉、“骨盤底筋”が歳を取ると共にだんだん弱くなるのを、再び鍛える体操です。

特に女性は、出産で赤ちゃんの頭が通る時に骨盤底筋が緩みます。これを鍛えて尿道をぎゅっと締める力を蘇らせるのです。

具体的には、3~5秒間くらい、ぎゅーっと尿道または肛門を締めて、再び緩めます。これを、1コース20回として、1日に4~5コース、つまり、1日に全部で80~100回行ないます。

1~2ヶ月で効果が現れてきます!3ヶ月くらいまで続ける、というのが一つの目安です。骨盤底筋は加齢と共に弱っていくので、予防の意味でも効果があります。

“ぼうこう訓練”は、“骨盤底筋体操”で蘇らせたぐっと締める筋力を使って、今度は実際に、尿意を催した時にすぐにトイレに行かないで、きゅっと尿道を締めてみる、というものです。そうすると、尿意や便意は少し遠のくもので、5分でも10分でも、トイレに行くのを先延ばしにする、というわけです。

体に悪くないのか、という心配もありますが、ぼうこう炎をたびたび繰り返してしまう女性など、早めにトイレに行くように指導を受けているような方以外は大丈夫だ、と解説された日本大学教授で、日本大学医学部附属板橋病院泌尿器科の髙橋 悟(たかはし・さとる)氏は説明されました。

夜間頻尿には心臓病の危険も!

夜の頻尿には、過活動ぼうこうとは違う危険な病気が隠れている場合があります。特に、尿量が多く、それも夜間の方が多い場合、心臓病の可能性があるのです。

心臓が弱くなると、血液が戻りにくくなるため、脚に溜まり“むくみ”になります。この血液が、夜寝る時に横になると、一気に心臓の方に戻ります。そのため、心臓は血液を減らそうとし、水分を排出するべく排尿を促すため、頻尿になるのです。

脚がむくんでいるかどうかは、いわゆる“弁慶の泣き所”と呼ばれる部分を3~5秒押すことによってチェックすることができます。押した後、そのへこみがなかなか元に戻らないようであれば、むくんでいる可能性がある、と判断できます。

その他には、靴下の跡がくっきり残ったり、夕方になると靴が脱ぎにくくなったりするようであれば、やはり、むくんでいる可能性がある、と判断できます。

むくみ対策としては、足を締め付ける“弾性ストッキング”を履くのがお勧めです。そうすると、水分が上半身に戻りやすくなります。また、しっかりとウオーキングをするのも良いです。

そうして足の筋肉を鍛えて、血液を心臓に戻すポンプの機能を回復することができます。

頻尿を引き起こすその他の病気には、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、前立腺肥大症、ぼうこう炎、ぼうこう癌などがあります。

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