ためしてガッテンで放送された「ぼうこう炎最新対策術」を解説

2009年10月21日(水)にNHK総合テレビ『ためしてガッテン』で、「頻尿をスッキリ解消!膀胱炎最新対策術」と題して、膀胱炎のイメージを一変させる内容が放送されました。その内容を振り返ってみましょう。

ただし、NHKの「ガッテン! 公式サイト」に、その時の放送内容を番組の流れに即して振り返っているページがありますので、ここでは、少し違った仕方で振り返ってみたい、と思います。

スポンサードリンク


あの辛い膀胱炎は「気のせい」ではない!

この放送の最大のポイントは、番組前半で「謎の膀胱炎」と呼んでいた“間質性膀胱炎”を一般に紹介し、“細菌性膀胱炎”との明確な違いを明らかにしたことです。

この情報は、猛烈な頻尿、残尿感、そして、痛みに耐えているのに、病院での尿検査で細菌が見付からず、医師から「気のせいかも…」「異常なし」「心因性の頻尿」などと言われて、辛い思いをしてきた方々にとって、本当に朗報だったことでしょう。

放送によると、そのような方は全国に100万人もおられる、との話でした。

因みに、番組では触れられませんでしたが、“間質性膀胱炎”の研究が始まったのは、アメリカで間質性膀胱炎患者会(ICA)が創設された1984年頃で、日本に本格的に紹介されたのは2003年に行なわれた間質性膀胱炎国際専門家会議(ICICJ)からです。

この会議の議長が、番組に登場された京都市立病院泌尿器科の上田朋宏氏でした。

2002年に国際尿禁制学会(世界的に排尿のことを研究する学会)が「過活動膀胱」の定義を発表したことなどと合わせて考えると、21世紀になってから、この分野が大きく前進しているのが窺えます。

知られていなかった“間質性膀胱炎”

“間質性膀胱炎”がこれまでに知られていた“細菌性膀胱炎”と違う点の一つは、これまでの膀胱炎が比較的軽い病気だったのに対し、“間質性膀胱炎”は悪化していく、ということです。

さらに、他の違う点としては、これまでの膀胱炎が、「膀胱じゃなくて尿を見ないとダメ」で、尿の中に細菌が見付かる病気だったのに対し、“間質性膀胱炎”は、尿の中に細菌はおらず、「膀胱の中を見ないとわからない」病気である、という点が挙げられます。

ですから、これまでのような、水を飲んで尿で細菌を洗い流したり、抗生物質を飲んで細菌を殺したり、といった治療は、“間質性膀胱炎”には通用しないわけです。

そして、“細菌性膀胱炎”が表面の膀胱炎だったのに対し、“間質性膀胱炎”は膀胱の粘膜の下の間質という層にまで及んでいる膀胱炎である、というのも両者の決定的な違いです。

“間質性膀胱炎”とは、膀胱の粘膜にわずかな傷が出来ている時に飲食物の成分が刺激物になってしまい、その成分が毎日四六時中この傷に触れ続けて炎症を引き起こし、その傷を治す時間が無いまま間質にまで及んだものだ、と説明がなされました。

このような膀胱炎が分かるようになったのは、膀胱鏡で膀胱の粘膜の異常が発見できるようになった、という医療技術の進歩のおかげであることも放送されました。

このようにはっきりとした違いのある二つの膀胱炎ですが、その一方、初期症状には違いが無いので、これまでの習慣通り、経過を見ようとするのは危険だ、ということになります。

なぜなら、“間質性膀胱炎”だった場合には、いたずらに症状を悪化させる結果になるからです。ですから、番組では、おしっこではなく、病院へ行くのを「我慢しない」、ということが最後に強調されました。

そして、“膀胱水圧拡張術”という手術方法で、“間質性膀胱炎”で傷だらけになっていた膀胱が見違えるほど綺麗になることも示されました。その手術は、下半身に麻酔をかけた後、膀胱に水を注入して、炎症で硬直した膀胱を少しずつ広げていく、というものです。

膀胱を広げると、表面で炎症を起こしていた部分がかさぶたが取れるように粘膜から剥がれ落ち、その下から新しい粘膜が再生し、そうして、本来の伸び縮みする膀胱を取り戻すのです。

よくある膀胱炎の根本原因は、ガマンではなく大腸菌!

この番組には、言わば“第2のポイント”がありました。それは、番組前半で説明された事実で、“細菌性膀胱炎”の“細菌”というのは一体何なのか、ということです。

これは、以前から分かっていたことではありますが、知らなかった女性にとってはかなりショッキングだったのではないでしょうか?

と言うのは、膀胱炎にかかる男女の比率が、男性1に対して女性500、という、ほぼ全員女性と言っても過言ではない数値で、その“細菌”とは、大腸菌だったからです。

しかも、大腸菌は尿の中で大増殖する性質を持っており、ほんのわずかな大腸菌が6時間後に数十万倍に増殖する様子も映像で示されました。

ですから、膀胱炎の根本原因は、おしっこを我慢することではなく、大腸菌なのだ、と意識を変える必要があります。

スポンサードリンク


頻尿の基礎知識
頻尿の原因・症状・対処法
男性の頻尿の原因・症状・対処法
女性の頻尿の原因・症状・対処法
残尿感の原因と解消法
頻尿で受診するなら
自分でできる頻尿対策
テレビで放送された頻尿情報