頻尿の投薬による治療は?どんな薬を使うの?副作用はあるの?

頻尿の治療に使われる薬には、どんなものがあるでしょうか?ここでは、主に医薬制度研究会の報告から、該当する薬をご紹介します。

なお、紹介する薬の全てに、「服用してはいけない場合」「慎重に服用すべき場合」などの注意喚起がなされています。

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頻尿・尿失禁治療薬(オキシブチニン塩酸塩)

オキシブチニン塩酸塩は、1988年5月に厚生労働省に承認された薬で、「頻尿・尿失禁治療薬」に分類されています。錠剤で、服用量と回数は1回2~3㎎を1日3回が標準的な目安です。

妊婦には原則として処方されません。血小板減少や腸閉塞、尿閉などの副作用が報告されています。この薬は、日本以外の主要先進4カ国イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスの全てで承認・発売されています。

商品としては、サノフィから“ポラキス”、寿製薬から“ポラチール”、沢井製薬・大正薬品工業=テバ製薬・テバ製薬・東和薬品・日医工・陽進堂・陽進堂=日本ジェネリックの7社から一般名と同じ商品名の“オキシブチニン塩酸塩”が発売されています。

なお、久光製薬=旭化成ファーマがこの薬を、内服薬よりも抗コリン性の副作用が少ない過活動膀胱治療用の経皮吸収型製剤(貼付剤)として、“ネオキシテープ”の商品名で発売しています。

頻尿治療薬(フラボキサート塩酸塩)

フラボキサート塩酸塩は、1979年4月に厚生労働省に承認された薬で、「頻尿治療薬」に分類されています。錠剤と顆粒剤があり、服用量と回数は錠剤1回200㎎または顆粒剤1回1gを1日3回が標準的な目安です。

この薬は、膀胱収縮の抑制、膀胱容量の増大、尿意発現の遅延、排尿回数の減少などの作用によって、頻尿を改善する薬です。

日本ではとてもよく使われており、2008年には女性専用の頻尿・残尿感改善用市販薬(処方箋無しで買える薬)として発売されましたが、イギリスの医薬品集「BNF」では、特記すべき副作用は少ないが効き目もさほどではない、と述べられています。

妊婦・小児には原則として処方されません。また、ショック、アナフィラキシー様症状(じん麻疹、冷汗、呼吸困難、血圧低下など)、肝機能障害、黄疸(初期症状として全身倦怠感、食欲不振、発熱、かゆみなど)などの副作用が報告されています。

この薬は、日本以外の主要先進4カ国イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスの全てで承認・発売されています。

商品としては、日本新薬から“ブラダロン”(錠剤・顆粒剤)、東和薬品から“アポラキート”、あすか製薬=武田薬品工業から“ウロステート”、沢井製薬・ダイト=扶桑薬品工業・辰巳化学=日本ジェネリック・日医工・陽進堂の5社から一般名と同じ商品名の“フラボキサート塩酸塩”が発売されています。

過活動膀胱治療薬4種

酒石酸トルテロジンは、2006年6月に厚生労働省に承認された、比較的新しい薬です。カプセル剤で、服用量と回数は1日1回4㎎が標準的な目安です。この薬は、日本以外の主要先進4カ国イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスの全てで承認・発売されています。商品としては、ファイザーから“デトルシトール”が発売されています。

コハク酸ソリフェナシンも、2006年6月に厚生労働省に承認された、比較的新しい薬です。錠剤で、服用量と回数は1日1回5㎎、1日最大10㎎が標準的な目安です。商品としては、アステラス製薬から“ベシケア”“ベシケア OD”が発売されています。

イミダフェナシンは、2007年6月に厚生労働省に承認された、比較的新しい薬です。錠剤で、服用量と回数は1回0.1㎎を1日2回、効果が不十分な時は1回0.2㎎、1日最大0.4㎎が標準的な目安です。

この薬は、日本以外の主要先進4カ国イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスでは承認・発売されていません。商品としては、杏林製薬から“ウリトス”“ウリトスOD”、小野薬品工業から“ステーブラ”“ステーブラOD”が発売されています。

フェソテロジンフマル酸塩は、2013年2月に厚生労働省に承認された、とても新しい薬です。錠剤で、服用量と回数は4~8㎎を1日1回が標準的な目安です。商品としては、ファイザーから“トビエース”が発売されています。

上記四つの薬は、2006年に新設された「過活動膀胱治療薬」に分類されています。妊婦には有益と判断されたときのみ処方し、授乳婦が服用する時は授乳を中止するように注意喚起されています。

また、ショック、アナフィラキシー(じん麻疹、呼吸困難、血圧低下など)、肝機能障害、尿閉、麻痺性イレウス(腸閉塞)、幻覚などの副作用が報告されています。

選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療薬

ミラベグロンは、2011年9月に厚生労働省に承認された新しい薬で、「選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療薬」に分類されています。“劇薬”として注意が喚起されています。

錠剤で、服用量と回数は1日1回50㎎が標準的な目安です。ただし、中等度の肝機能障害・重度の腎機能障害がある場合は1日1回25㎎から開始します。

この薬については、生殖可能な年齢の人は本剤の服用を出来る限り避けるように、特別に警告されています。

ラットによる動物実験で、精嚢・前立腺・子宮の重量低値あるいは萎縮などの生殖器系への影響が認められ、高用量では発情休止期の延長、黄体数の減少に伴う着床数および生存胎児数の減少が認められています。

この薬は、割ったり砕いたりして服用すると効き目が失われる可能性があるので、噛まずに服用するように注意が促されています。また、尿閉などの副作用が報告されています。

抗不整脈薬のフレカイニド酢酸塩、プロパフェノン塩酸塩とは併用してはいけません。2016年現在、抗コリン薬および5α還元酵素阻害薬と併用した際の安全性や効果は確認されていません。

日本以外の主要先進4カ国イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスでは承認・発売されていない薬です。商品としては、アステラス製薬から“ベタニス”が発売されています。

頻尿に処方されるその他の承認薬

これらの他に、L-グルタミン酸・L-アラニン・アミノ酢酸配合剤、オオウメガサソウエキス・ハコヤナギエキス配合剤、セルニチンポーレンエキス、プロピベリン塩酸塩、五淋散、六味丸、六味地黄丸、清心蓮子飲が厚生労働省に承認されています。

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