病院で行われる頻尿の検査について解説

特に思い当たる理由も無いのに、トイレで排尿する回数が多くなってくると、頻尿なのかどうか、心配になる方もおられるのではないでしょうか?

しかし、実際の所、頻尿を判定する明確な基準は決められていません。一般には、1日に8回以上または就寝中に2回以上、というのが一つの目安とされることが多いです。

そこで、これに近い回数、頻繁に排尿していれば、心配になって、頻尿の検査を受けたい、と思う方もおられるかも知れません。では、病院では、頻尿の検査はどのように行なわれるのでしょうか?

頻繁に排尿する、という現象は既に起きているわけですから、検査では、その奥に頻尿の原因とされるような要因が確認できるかどうかを見ることになります。

それが無ければ、単なる水の飲み過ぎなどの合理的な理由で一時的に排尿回数が増えただけ、といった可能性が高くなります。では、どんなことが頻尿の原因とされているでしょうか?

スポンサードリンク


頻尿には主に五つの原因がある!

大きく分けて五つあります。

・膀胱が強く刺激される
・残尿が増える
・膀胱と脳を繋ぐ神経に問題が起きる
・尿量が増える(多尿)
・心因性(精神的不安や緊張)

の五つです。一つずつ説明します。

まず、「膀胱が強く刺激される」場合です。膀胱炎、尿道炎、膀胱腫瘍、膀胱結石などによる頻尿がこれに該当します。

「残尿が増える」場合もあります。前立腺肥大症、前立腺腫瘍などがこれに該当します。

「膀胱と脳を繋ぐ神経に問題が起きる」というのは深刻な問題ですが、そういう場合もあります。これに該当するのは、脳梗塞、脳出血、パーキンソン病、脊髄損傷などです。

「尿量が増える(多尿)」というのは、糖尿病、腎機能障害、心不全などの場合に起こり得ます。

「心因性」というのは、検査をしても異常が見られず、夜間(就寝中)には頻尿が無く、精神的不安や緊張が頻尿を引き起こしている場合です。

頻尿の検査-問診と尿検査

では、このような原因が見られるかどうか、また、どの原因で頻尿が起きているのか、を調べる、病院(泌尿器科)での頻尿の検査は、具体的にどのように行なわれるのでしょうか?頻尿で受診すればどういう場合でも必ず行なわれるのは、問診と尿検査です。

問診では、まず問診票に症状を記入します。そのため、前もって自分の排尿の状況をメモしておくと、症状を正確に記入することが出来、たとえ数日分であったとしても、より的確な診察・診断をしてもらうことが出来ます。

メモしておくと良い情報は、1日の排尿回数や排尿量、残尿感や痛みや失禁の有無と回数、1日の水分摂取量、頻尿の症状が出始めた時期、頻尿が起こる場面・状況、服用している薬剤、過去にかかったことがある病気や現在かかっている病気などです。

もし可能なら、症状と直接関係無いような情報でも、少しでも「何か関係あるかな?」と思う情報なら何でもメモしておけば、問診票には記入しなかったとしても、医師と話す中で伝えることによって、医師が診断する参考になるかも知れません。

そういった情報には、頻尿に関する素朴な疑問やちょっとした悩みなども含まれます。

そのように、問診では、何でも率直に正直に話す方が、医師に的確な診断をしてもらえることになるので、自分にとっても有益です。せっかく病院に行ったのに、恥ずかしさで情報を伝えなかったせいで、医師に重大な病気を見付けてもらえなかった、というようなことがあれば、こんなに馬鹿馬鹿しいことはありません。

女性なら泌尿器科ではなく婦人科に行くことも出来ますし、今は男性専門の泌尿器科もあるので、簡単にあきらめずに、自分が行ける病院を探すことをお勧めします。

問診の後には尿検査が行なわれるのが通例です。尿検査では、採取した尿の中の成分、細菌、また、尿量、尿色などが調べられます。血液の有無などの異常が見られるかどうかも調べられます。

検査の方法としては、採取した尿を顕微鏡で観察したり、分析器で分析したり、試験紙を用いて化学的に分析したりする、という方法が採られます。そうして頻尿の原因として何らかの病気を特定できれば、その病気の治療に入ります。

問診と尿検査で分かる可能性のある病気としては、次のような病気が挙げられます。

急性膀胱炎、慢性膀胱炎、尿道炎、過活動膀胱、前立腺炎、腎盂腎炎、腎結核、尿路結核、尿道癌、膀胱癌、横紋筋融解症(重症化すると、腎不全などの臓器機能不全を発症し、死に至る場合もある)、急性腎障害(急激に腎機能が低下し、死に至る場合もある)などなど。

頻尿の検査-問診と尿検査以外には!?

問診と尿検査以外に、超音波(エコー)検査、残尿測定、尿流動態測定、尿失禁テスト(パッドテスト)、PSA検査などが行なわれる場合もあります。これらの検査について説明します。

超音波(エコー)検査とは、探触子(Probe プローブ)という機器を使って超音波を発信し、体内の臓器等に当たって跳ね返ってくる超音波を受信し、コンピュータで解析して(発信から受信までの時間を元に距離を計算します。)体内の様子を映像化し、それを調べる検査です。

被験者は診察台に仰向けに寝て、探触子(プローブ)を当てる箇所にゼリーを塗られ、それから上記の手順に入ります。

残尿測定とは、超音波(エコー)検査の一種で、特に膀胱内の残尿量を測定する検査です。排尿後すぐに行なわれます。複数回測定して残尿量が50ml以上と測定されれば、排尿障害の可能性がある、と診断されます。

尿流動態測定とは、病院で測定装置付のトイレに排尿し、尿の勢いや尿量を測定する検査です。

尿失禁テスト(パッドテスト)とは、下着に専用の尿漏れパッドを当て、一定時間その状態で過ごし、その前後のパッドの重量を比較して、失禁量(漏れた尿量)を測定する検査です。

PSA検査とは、採血のみの検査で、蛋白質の一種であるPSAの量を測定します。PSAとはProstate Specific Antigen(前立腺特異抗原)の略で、これの値が高ければ高いほど、前立腺癌の可能性が高くなります。

この検査が普及して、前立腺癌の早期発見・治療が可能となりました。

これらの検査で、大抵、頻尿の原因を特定することが出来ます。この後、適切な治療に入ることになります。

スポンサードリンク


頻尿の基礎知識
頻尿の原因・症状・対処法
男性の頻尿の原因・症状・対処法
女性の頻尿の原因・症状・対処法
残尿感の原因と解消法
頻尿で受診するなら
自分でできる頻尿対策
テレビで放送された頻尿情報