子宮や卵巣の病気が潜んでいることがあるので、たかが頻尿と放置はダメ!

女性の頻尿には、非常に多岐にわたる原因が考えられます。体が冷えているから、とか、水分の摂り過ぎ、とか、利尿作用のあるカフェインを含むコーヒーや紅茶や緑茶をたくさん飲んでいるから、とかいったそれほど心配の無い原因から、膀胱や子宮や卵巣の病気など深刻なものまで、様々です。

一見無関係の臓器、例えば、心臓や脳や脊髄に病変があって頻尿になることもあれば、精神的な原因で頻尿になることもあります。ですから、たかが頻尿、と放置するのは禁物なのです。

今回は、そういった様々な原因の中から、女性に特有の子宮や卵巣の病気を特に取り上げて考えます。

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頻尿の原因になり得る子宮の病気、“子宮内膜症”ってどんな病気?

女性の頻尿の原因になり得る子宮の病気の一つに、子宮内膜症があります。子宮内膜症とは、どんな病気なのでしょうか?

子宮内膜症は、子宮内膜を妊娠に備えて増殖させたり受精卵の着床が無ければ剥離させたりする働きを持つ卵胞ホルモン(エストロゲン、狭義の女性ホルモン)が、子宮以外の場所に子宮内膜を作る、という病気です。

そのようにして子宮以外の場所に出来た子宮内膜も、本来の子宮内膜と同じ変化を繰り返します。つまり、月経期になると、本来の子宮内膜と同じように剥離し出血し、排卵期の後に、再び増殖します。

この時、子宮以外の場所に出来た子宮内膜の、剥離した内膜や出血した血液は、子宮内部に出来た子宮内膜の場合とは違って、体外に出ることが出来ないため、体内に溜まります。

その結果、チョコレート嚢胞と呼ばれる異物が出来たり、体内のいずれかの臓器との癒着を起こしたりして、様々な障害を起こすようになります。

なぜ卵胞ホルモン(エストロゲン)が子宮以外の場所に子宮内膜を作るのか、はっきりした原因は分かっていないのですが、現れる症状には、月経痛、下腹痛、腰痛、性交痛、過多月経、不妊症、排尿痛、頻尿など様々なものがあります。

そして、生殖年齢の女性の約10%に子宮内膜症が見られる、とか、20代から40代の女性を中心に急速に患者が増えていて昭和40年代の約3倍に達した、とかの報告も知られています。

子宮内膜症は、はっきりした原因が分からないため、確実な予防法もありません。子宮内膜症が疑われるならば、早期に婦人科に相談するのが良いでしょう。

頻尿の原因になり得る卵巣の病気、“卵巣嚢腫”ってどんな病気?

女性の頻尿の原因になり得る卵巣の病気の一つに、卵巣嚢腫があります。どんな病気でしょうか?

卵巣嚢腫とは、卵巣に液体や半流動体が溜まって腫れている状態の総称です。卵巣には様々な種類の腫瘤・腫瘍が出来ますが、そのうちで、液体や半流動体が溜まって袋状になっている物は悪性の心配が無い、と判断されて、一括りに「卵巣嚢腫」と呼ばれるようになりました。

卵巣嚢腫は、その腫れが小さいうちは自覚症状がほとんどありません。自覚症状が現れるのは、普通、嚢腫が鶏の卵や握りこぶしと同じ位の大きさになってからです。その時には体内の周りの組織や血管を圧迫するので、頻尿、便秘、腰痛、下腹痛、不正出血などを引き起こすことがあります。

そして、卵巣嚢腫が捩れて血行に支障を来たすと、卵巣は壊死状態になり、手遅れになると切除せざるを得なくなることもあります。また、嚢腫が破裂することもあり、激しい痛みを伴い、緊急手術が必要になることもあります。

それにしても、一般に卵巣嚢腫は、放置して自然治癒するものではなく、多くの方は手術することを選びます。手術方法として開腹術手術と腹腔鏡手術の2種類のうちどちらを選ぶか、また、卵巣を残すか残さないか、残すならどのくらい残すのか、といった厳しい決断も必要になります。

卵巣嚢腫は、下腹部ぽっこりの原因としても話題になっています。と言うのは、ぽっこりお腹に悩みながら、卵巣嚢腫だと気付かずに、太って脂肪が付いた、と勘違いしている女性が多いからです。

ぽっこりお腹に悩んでいる方が、その原因が卵巣嚢腫なのか単なる皮下脂肪なのかを自分で見極めようとする場合、鍵になるのは、上記の卵巣嚢腫の諸症状、つまり、頻尿、便秘、腰痛、下腹痛、不正出血などの症状が現れているかどうか、ということです。

さらには、お腹のお肉をしっかりと指で摘めるならば皮下脂肪、お腹を触ってみてしこりのような固さがあったり、お腹周りだけが突然ぽっこりし始めたりしたような場合には、卵巣嚢腫の可能性もある、と考えることが出来ます。

また、女性の頻尿の原因になり得る腫瘍としては、子宮筋腫も挙げられます。子宮筋腫も卵巣嚢腫と同じように良性ですが、大きくなったり複数出来たりすると、出来た部位によっては、不妊症や流産といった大きな問題につながることもあります。

このように、頻尿は、子宮や卵巣の病気が潜んでいることを示すサインである場合もあるので、たかが頻尿、と放置しないで気を付ける必要があります。

あらゆる頻尿を恐れる必要は無いでしょうが、身体に何か異変があって心配になるなら、検査を受けてみるのも良いでしょう。

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