頻尿は高齢者に多い症状ですが、近年では若年層にも頻尿の症状に悩まされている人が増えているようです。
高齢者の頻尿の原因は腎臓や膀胱などの臓器の機能低下によるものが多いのですが、若年層の頻尿の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?男女に共通する頻尿の原因には以下のようなものがあります。
【心因性頻尿】
男女ともに特に多いとされるのは心因性頻尿です。仕事や学校などで様々なストレスにさらされ続け、心因性頻尿になってしまう人が多く見受けられます。
転職や引っ越しなどで環境が変わると症状が良くなるケースもあります。また、仕事や趣味などに熱中することで症状が軽減する場合もあるようです。
【カフェインの摂取による頻尿】
若い男女ともにコーヒーを日常的に飲む人が増えています。コーヒーに含まれるカフェインには利尿効果があるためトイレに行く回数が増加します。また、カフェインには交感神経を刺激する作用があります。交感神経が優位になると膀胱が収縮し排尿が促されるため頻尿の症状が現れます。
若い女性に頻尿の症状が現れる原因には以下のようなものがあります。
【冷え性による頻尿】
冷え性で悩んでいる若い女性は多数存在します。肩や足などの露出が多い洋服を着る機会が多かったり、ダイエットの影響で栄養が不足していたりすることが主な原因であると言われています。
身体の冷えによって血行が悪くなると、内臓の働きが悪くなったり、自律神経のバランスが乱れたりすることがあり、そのことが頻尿の症状を引き起こしてしまうのです。
【浮腫みによる頻尿】
デスクワークをしている人は、一日中同じ姿勢でいることが多く、血液の循環が滞りがちです。そのため下半身に浮腫みの症状が出る人が多いようです。
浮腫みによって下半身に水分がたまった状態で、夜眠りにつくために横になると、水分が上半身へと流れてしまい体内の水分量が多くなってしまいます。このことが夜間頻尿を引き起こす原因となってしまうのです。
【子宮筋腫による頻尿】
子宮筋腫は30代以上の女性に多い病気ですが、近年では20代女性の患者が増えているようです。子宮筋腫の発生にはエストロゲンというホルモンが影響しています。
エストロゲンは初潮を迎えると分泌されるようになることから、初潮の低年齢化が関係していると言われています。子宮筋腫によって肥大化した子宮が膀胱を圧迫することで刺激を受けて頻尿の症状が出てしまいます。
【腹圧性尿失禁】
腹圧性尿失禁は、お腹に力が入ると尿漏れしてしまう症状で、35歳以上の女性に多い症状でした。しかし近年では10代、20代でもこの症状に悩んでいる人が多いようです。
悪化すると階段の昇降でも尿漏れしてしまうケースもあり日常生活に影響を及ぼしてしまいます。
若い女性でも出産を経験することで頻尿の症状が現れるケースがあり、これを産後頻尿といいます。妊娠中は胎児が成長するにつれて子宮が肥大化することで、骨盤を支えている骨盤底筋への負担が増大します。
また、出産の際にも骨盤底筋に負担がかかるため、産後は骨盤底筋が緩んだ状態となってしまいます。骨盤底筋には尿道を締める働きがあるため、この筋肉が緩むと頻尿や尿漏れの原因となってしまうのです。
また、産後は身体が浮腫みやすくなります。妊娠中は体内の水分量が通常時と比較すると1.5倍に増加します。出産によって多くの水分が体外に排出されるのですが、急激な水分バランスの変化に身体がついていかず、水分をため込もうとしてしまうのです。
そのため身体が浮腫んでしまいます。体内に余分な水分がたまっている状態であるため、頻尿の症状が出てしまうことがありますが、通常は1ヶ月程度で改善します。
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